–社内では対応しきれないかもしれない–
–ミスなく確実に申請したい–
という思いから、東京都の入札参加資格申請の手続きを、行政書士事務所に外注することを検討している会社も増えてきています。しかし、いざ依頼しようと思っても、「どの事務所に頼めばいいのか」「経験のある行政書士をどう見極めるのか」といった悩みに直面するものです。
今回は、東京都の入札参加資格申請を数多くサポートしてきた専門家、行政書士法人スマートサイドの代表・横内賢郎先生に、行政書士事務所の「賢い選び方」についてインタビューを実施しました。実務に精通しているからこそ語れる、現場目線のアドバイスは必見です。
入札資格申請を社内で内製するか?専門家に外注するか?
それでは、横内先生、本日は「東京都の入札参加資格申請を行政書士に依頼する際の賢い選び方」というテーマでお話を聞かせてください。
はい。本日もよろしくお願いします。私の事務所でも、入札参加資格申請のご依頼は、年を追うごとに増加傾向にあります。実際にお客さまからご依頼を受けている「実務の経験」を活かして、お話できればと思います。
なお、東京都の入札参加資格申請の「手続きの流れについて知りたい」という人は、以前のインタビュー記事をホームぺージ上に公開していますので、ぜひ、そちらも参考にして頂ければと思います。
(参考)「【専門家インタビュー】東京都入札参加資格申請の流れを徹底解説!初めてでも迷わない」は、こちら
早速ですが、まず前提として東京都の入札参加資格申請を「社内で内製化するのか?」それとも「専門家に外注するのか?」という問題があります。
つまり、「お金を掛けずに自社内で処理するか?」「お金を払ってでも専門家に依頼するか?」という選択ですね。
はい。
「自分たちできることは自分たちでやる」という視点はとても重要です。なので、「社内での内製化」を否定する気持ちは、ありません。しかし、東京都の入札参加資格申請でいうと、「できるだけ、専門家の力を借りた方がよいのではないか?」というのが、私の見解です。
理由は、3つあります。
1つ目は、手続き自体が、複雑で難しい点にあります。東京都の入札参加資格申請は、まずは、電子証明書やICカードリーダの購入が必要です。そして、購入した電子証明書やICカードリーダをパソコンで利用するために、パソコンの環境設定が必要です。さらに東京都電子調達システムから、入札参加資格を電子申請しなければなりません。
このように、手続きが、いくつにも分かれているので、素人の人が「マニュアルや手引きを見ながら作業する」というのは、正直、相当難しいのではないかと思うのです。
2つ目は、間違った申請をしてしまうことのリスクです。申請の不備や入力漏れがあった場合には、エラーとなって申請することができません。また、否承認となって審査が通らない場合もあります。ただ、問題なのは、申請不備や入力漏れではなく、「間違った営業種目を選択している」とか「売上高の割振りを間違っている」という場合です。こういった場合、自分の意思で、「営業種目を選択」し「売上高を割り振っている」わけですから、基本的には東京都から指摘を受けることはありません。
そのため、間違った状態で審査が通り、自分が意図しない結果が出てしまうということがあるのです。この点についても、経験のある専門家でないと気付くことができないケースが多いです。
3つ目は、タイムロスです。先日も弊所に相談に見えたお客さまが「東京都の入札に参加を検討し、いろいろと調べているうちに、あっと言う間に2か月が経っていた」という趣旨の発言をされていました。東京都の入札参加資格申請は、期限との戦いです。「手続きのやり方」や「申請の概要」を調べているうちに、あっという間に時間が経ってしまいます。
このようなタイムロスにより、入札参加資格の取得がずれ込むと、入札の機会を逃すどころか、案件落札の可能性を奪うことにもなります。そのため、スピード感を持って迅速に手続きを行うことが必要なのです。
以上の3つの理由から、手続きは、社内で行うのでなく、専門家に外注した方が、結局は、「楽に」かつ「スムーズに」資格を取得することができると考えています。
東京都入札参加資格申請を行政書士に依頼する際の3つの視点
そうですね。実際に、手続きを任された社内担当者が忙しかった場合には、「しばらくたっても全然進んでいなかった」ということもありますし、社内で内製化するより、いっそのこと、専門家に外注した方が、早そうですね。
手続きを専門家に外注することに異論はないとして、問題になるのは、「どういった人に依頼すればよいのか?」という点です。
入札参加資格申請は、行政書士業務なので、税理士の先生や、社会保険労務士の先生がすることはできません。この点については、代理人として行うのは行政書士のみですので、間違いのないようにしてください。
私が考える行政書士事務所の賢い選び方は、「1.電子証明書の代理取得が可能か?」「2.パソコンの環境設定をしてくれるか?」「3.東京都の入札参加資格申請を熟知しているか?」の3つの視点から見ていくと素人のみなさんにもわかりやすいと思います。
なるほど、3つの視点から検討することによって、「行政書士選びで、失敗しない」ということですね。
はい、以下3つの視点を細かく解説していきますね。
まず1つ目の「電子証明書の代理取得が可能か?」という点です。さきほども、お話した通り、東京都の入札参加資格の申請には「電子証明書」が必要です。この「電子証明書」がないと、まったく手続きが進みません。そのため、まずは、「電子証明書」の購入から始めなければなりません。
ただ、これから初めて東京都の入札に参加しようとする人が「どんな種類の電子証明書を」「どこから購入するのか」「購入する際には何が必要なのか」について、理解できているわけがありません。そこを、いちいちマニュアルを調べたりヘルプデスクに電話して確認するというのは、実は、とても面倒な作業なのです。なので、行政書士選びの1つ目は、「電子証明書の購入申込や受取を、行政書士が代理してくれるか否か?」という点で、検討してみてください。
当然のことながら、行政書士法人スマートサイドでは、「電子証明書の購入申込および受取の代行」をサポートさせて頂くことが可能です。
電子証明書については、意外と盲点でした。ほとんどの人が、電子証明書を用意しなければならないことを知らないですし、また、どういった方法で準備すればよいかも、わかっていないでしょうから、こういった点からサポートしてもらえると、非常に助かるのではないかと思います。
続いて、2番目は「パソコンの環境設定をしてくれるか?」という点です。
パソコンの環境設定とは、
- 購入した電子証明書やICカードリーダをパソコンで使用できるようにするための設定
- 東京都電子調達システムを利用するための事前準備のための設定
- 電子証明書の登録や行政書士への委任のための設定
というように、大きく分けて3つに分かれています。パソコンの設定が得意な人や、普段から使い慣れている人にとっては、さほど、難しい作業ではないかもしれません。しかし、1つ1つの手続きについて、マニュアルを確認しながら作業をしなければならないどころか、そもそも、マニュアルや手引きがどこにあるのか、わからない状態だと思いますので、「ネット上のどこにあるのか?」探す作業から始まります。また、何か1つの作業が完了していないと、「画面がエラーになる」「ログインできない」「先に進まない」ということも、よくあります。
私たちのような専門家でも、およそ1時間程度の時間がかかりますので、はじめてやる人は、もっと時間がかかることでしょう。さらに、パソコンの設定は、「何回も何回も」やることではありません。通常1回やれば、それでOKなことが多いため、「慣れる」ということがありません。
「次回に備えて勉強して慣れておこう…」という性質のものではないのです。
このような事情から、「1」の「電子証明書の代理取得が可能か?」に合わせて、「パソコンの環境設定も行ってくれるか?」という視点も合わせて行政書士事務所を選んでみてください。
パソコン操作が苦手な人や、面倒な作業をやりたくない人は、2番目のパソコン設定に関する視点は、必須ですね。
3番目は「東京都の入札参加資格申請を熟知しているか?」という点です。これは、当たり前と言えば、当たり前ですが、みなさんが、行政書士事務所を選ぶ際には、もっとも注意して確認して欲しい点です。
なかには、「行政書士という資格を持っているのだから、入札参加資格申請くらいできて当然だろう」と思っている人も多いかと思います。しかし、「行政書士資格を持っているから入札申請ができる」というわけではありません。むしろ、行政書士資格を持っていても、入札参加資格をやったことがない人、出来ない人の方が、多いです。
行政書士の業務は、とても細分化されています。私たちのように、入札参加資格申請を得意とする事務所もあれば、外国人の在留資格を専門に行っている事務所や、車両登録ばかりをやっている事務所もあり、専門分野は、人それぞれなのです。
そのため、「行政書士だから」ではなく、「入札申請を専門にしている行政書士だから」という理由で選ぶ必要があります。さらに、入札申請は全国一律ではありません。東京都の入札に参加したいのであれば、東京都の入札参加資格を取得しなければならず、申請のルールは、他県とは全く違うのです。
東京都の入札参加資格を取得したいのであれば、東京都の入札参加資格を得意としている事務所に依頼するのが適切です。東京都の入札参加資格を取得したいのに、「大阪府の行政書士」や「福岡県の行政書士」に依頼するのは、よほど、「東京都の申請に慣れている」という事情がない限り、ちょっと、無理があるような気がします。
不慣れな人に依頼するデメリット
東京都の手続きは、東京都の行政書士が一番よく理解しているということですね。では、実際に、手続きが不慣れな人に頼むとどういったデメリットが生じてくるのでしょうか?
まず、「お客さまに代わって、電子証明書を取得できない」とか「お客さまに代わって、パソコンの環境設定ができない」というのは論外です。そのうえで、東京都の独自ルールをきちんと把握していることが大事です。
例えば、東京都の場合、「毎月10日までに申請すると、翌月1日から資格が適用される」というルールがあります。お客さまにとって、「いつから東京都の入札に参加できるか?」は、非常に大事な問題です。にもかかわらず、スケジュールを把握できていないと、
- どれくらいの作業を
- どれくらいの期間かけて行うのか
- いつから資格を取得できて
- いつから東京都の入札に参加できるのか
を理解することができません。万が一にも、入札の期限に間に合わなかった場合、それだけ案件落札の機会を逃すことになるわけですから、とても重要です。
また、東京都の場合、「1度取得した営業種目・取扱品目を変更、追加、訂正することができない」というルールもあります。こういった大事なルールを先に理解しておかないと、「営業種目の選び間違い」によって、いざ入札に参加したくても参加できない事態になってしまうのです。
こういったデメリットを避けるためにも、できれば、手続きを熟知している専門家を探して外注すること、その際の、専門家選びも慎重に行うことが、重要になってくると思うわけです。
行政書士法人スマートサイドに手続き依頼した場合は?
ちなみに、行政書士法人スマートサイドに手続きを依頼した場合は、どのようなサービスを受けることができるのでしょうか?
弊所では、東京都の入札参加資格申請については、まずは、事前予約制の有料相談を実施しています。ここまで話してきたように、東京都の入札参加資格申請は、手続き的に難しいだけでなく、間違ってはいけないことが、たくさんあります。そういった注意点を、お客さまと、事前に共有したいので、まずは、事前予約制の有料相談をお申し込み頂きます。
そのうえで、「電子証明書の購入や受取」「パソコンの環境設定」「東京都電子調達システムからの電子申請」を、みなさんの会社に変わって、弊所で行うことになります。また、電子申請後の手続きとして「承認・否承認の確認」「受付票や結果通知書のプリントアウト」なども、弊所のパソコンでみなさんに代わって行うことができるのです。
なるほど、申請手続きだけでなく、「進捗の確認」や、「申請後の承認・否承認の確認」まで、スマートサイドさんが、やっていただけるということなのですね。
はい。東京都の入札参加資格申請に関して、こういったことまでできる事務所というのは、都内でも数少ないと思っています。
ありがとうございます。それでは、横内先生、お時間になりましたので、最後に、ひとことお願いいたします。
東京都の入札参加資格申請を行政書士に依頼する際の「賢い選び方」というテーマで、話してきましたが、正直言って、「頭で理解する」のと、「実際に依頼する」のとでは、大きな隔たりがあるように思います。ましてや、これから初めて東京都の入札参加資格を取得しようと思っている人にとっては、まったくの未知の分野なので、不安や疑問の方が大きいでしょう。
インターネットには情報があふれていますし、「東京都 入札参加資格 行政書士」というワードで検索しても、さまざまな行政書士事務所がヒットしてくることと思います。
そこで、このインタビューの最後に、みなさんにお勧めするのが、弊所が提供する「事前予約制の有料相談」のご案内です。
行政書士法人スマートサイドでは、「1人1人の相談者への適切な対応」「質の高い面談時間の確保」という見地から、事前予約制の有料相談を実施しています。
この有料相談では、「手続きの流れ・スケジュールの把握」はもちろんのこと、「営業種目・取扱品目の説明」や、「電子証明書の取得方法」まで、幅広く説明させて頂くことが可能です。また、ご希望の人には、「等級の格付け基準」や、「実際の案件検索画面の操作の仕方」を共有させて頂くことも可能です。
もし、みなさんの周りに頼れる行政書士がいないという場合には、ぜひ、行政書士法人スマートサイドの事前予約制の有料相談をご活用いただければと思います。本日は、長い時間、ご清聴いただき、誠にありがとうございました。